ポジポジ病に勝つ投資術:「触らない日」が資金を増やす
プロの視点で結論を言うと、勝率よりも“打席選び”がすべてです。エッジ(期待値)の薄い場面で触らない勇気は、最良のリスク管理。この記事では、「根拠の合流(コンフルエンス)×R/R(リスクリワード)」を軸に、今日から実行できる具体ルールに落とし込みます。
- 見送る=守るトレード(機会損失より資金毀損の回避を優先)
- 入らない日は勝ちに近づく日(エッジの薄い賭けを引かない)
- 記録が衝動を鎮める(ノート>ポジの原則)
1. 今日は“触らない”を練習(トレードより先にノート)
画面を開くたびに指がうずく——その瞬間こそノートだけ開く。根拠が複数揃わない限りは成行を押さない。エントリーは「正解」ではなく、条件を満たした“結果”にすぎません。
「ノートを増やして、トレードを減らす」これが資金曲線を滑らかにする最短経路
2. ポジポジ病の正体(症状→原因→処方箋)
※スマホで窮屈な場合は横向き表示がおすすめです。
処方の核心:「根拠が複数揃うまで待つ」「見ない時間をスケジュールに入れる」
3. “根拠”3点セット(コンフルエンス)
テクニカルアナリストとして、私は最低3点の合流が出ない限り入りません。
- 環境認識:トレンド or レンジ(例:EMA20 > EMA80なら上昇基調)
- プライスの位置:押し目/戻りの帯(例:上昇ならEMA20〜前回高値手前)
- 引き金シグナル:ローソク/出来高/オシレーターの点火
例)上昇相場で20EMAタッチ→陽線包み→前日高値ブレイク
条件)R/R≧2.0、損失は口座0.5〜1.0%以内
トレンド × 位置 × シグナル=エントリー可
どれか欠けたら──見送り。
4. 相場を“見ない勇気”の作り方(行動で設計)
- 時間割:監視は「場の区切り」だけ(寄り後30分/欧州入り/NY入り)
- アラート:価格到達・出来高急増のみ通知。条件未達は画面を開かない
- 回数制限:1日0〜2回に枠を設定
- 事前記入:入る前にチェックリストへ記入→衝動が弱まる
- ノート>ポジ:見送り理由を1行で残す(“見送り”も実績)
5. 攻略法(くろちゃん流・ルール例)
上昇相場(EMA20 > EMA80)
- 20EMAタッチ → 陽線包み → 前日高値越えIN
- 損切:直近スイング安値 or ATR(14)×1.5 の広い方
- 利確:R=2到達で半分、残りは20EMA割れで手仕舞い
下降相場(EMA20 < EMA80)
- 20EMAタッチ → 陰線包み → 前日安値割れIN
- R/R管理:上昇時と同じ基準(R=2で部分利確)
ノートレの条件(明確に“触らない”)
- EMA20とEMA80が横ばいで密着=レンジ濃厚 → 触らない
- 主要指標の前後30分は原則見送り
サイズ規律:1トレードのリスクは口座の0.5%に固定。
勝っても増やさない=破綻確率を下げる武器。
6. チェックリスト(1つでも“いいえ”なら見送り)
- トレンド(20/80の傾きと位置)は明確? …… はい/いいえ
- プライスは押し目/戻りの“位置”にいる? …… はい/いいえ
- 引き金シグナル(包み足・ブレイク等)は明確? …… はい/いいえ
- R/R≧2、リスク≦1%を満たす? …… はい/いいえ
- 指標・イベントの影響は? …… クリア/見送り
→ 1つでも“いいえ”なら見送り。ノートに理由を1行。
7. 明日の自分へ
「根拠が3つ揃うまで、ノートに手を伸ばせ。」
「“見送って助かった”を1回、必ず記録。」
「触らない日が、今月のプラスを作る。」
免 責
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定銘柄・通貨・商品の売買を推奨するものではありません。最終判断はご自身の責任にてお願いします。


