・FX=短期の投機だが、投資の作法(期待値・資金管理・再現性)を入れればギャンブルではない。
・指標時間を外す/優位性のある「型」だけを待つ/1回損失を口座の0.5〜1%に固定。
・くろちゃんは1時間足×EMA20/80×包み足、夜(JST)に時間を絞り、ポジポジ病を断ち切る運用に徹している。
1. FXは投資?投機?まず言葉を整える
投資(Investment)
時間と複利を味方に正の期待値を積み上げる行為。再現性・資金管理・ルールが前提。
投機(Speculation)
市場の歪みやトレンドを短中期で狙う。ここでも鍵は正の期待値。
期待値=勝率×平均利益 −(1−勝率)×平均損失
例)勝率45%・平均利益1.8R・平均損失1R → 0.45×1.8−0.55×1=+0.26R/回
ギャンブル
期待値が負、資金管理なし、感情ドリブン。長期では必ず目減り。
結論:FXは「投機のフィールド」。しかし投資の作法で運用すればギャンブルではない。
2. くろちゃんの運用観
- 時間の優位性:JST夜(概ね21:00–1:00)に集中。流動性が厚く伸びやすい。
- 環境認識:1時間足でEMA20/80の傾きと上下関係。
- イベント管理:FOMC/雇用統計/CPI/日銀など高インパクト前後30分はノートレ。
- 型を限定:勝ち筋だけを待つ。裁量の“気分”を排除。
3. ギャンブル思考を封じる5つの型
(1)指標は“前日までに”潰す
高インパクト指標の時刻を手帳とチャートに二重可視化。
前後30分ノートレを絶対ルールに。
(2)時間帯を絞る(夜だけでOK)
取引ウィンドウ:21:00–1:00(JST)。それ以外は見ない勇気。
時間を切るだけで“ポジポジ病”の半分は消える。
(3)セットアップは3つだけ(EMA20/80×包み足)
- 20押しの陽包み買い:上昇相場/20タッチ→陽線包み→翌足の高値越えIN
- 20戻りの陰包み売り:下降相場/20タッチ→陰線包み→翌足の安値割れIN
- 80反発の二段上げ:20>80で一度20割れ→80で陽反発→20回復確認でIN
利確は1.5〜2R、損切りは包み足の反対側+α(機械的に執行)。
(4)1R設計=“口座を守る数学”
1回の損失=口座0.5〜1%。
ロットは損切り幅から逆算。相関高い通貨は同時最大2ポジまで。
(5)“待つ技術”を仕組みにする
チェックリスト未充足はエントリー禁止。
2連敗=その日終了。リベンジ・ナンピン・マーチン禁止。
毎トレードのスクショ保存→翌日検証。
4. FXを「投資」マインドに整える5原則
(1)目的は“月次の再現性”、日次の勝敗はノイズ
目標は月次でプラスRを積むこと。1日の勝ち負けに一喜一憂しない。
(2)KPIは“資産曲線の美しさ”
- 最大ドローダウンを把握(例:月間−5〜10%以内)。
- 損益分布とR倍数を週次で確認。大勝ちに依存しないかをチェック。
(3)プロセスを資産化する
- 取引前儀式(指標確認→環境認識→型の一致→発注)をチェックリストで固定。
- 結果より手順遵守率を重視(遵守80%未満=サイズ縮小)。
(4)家計と投資のポートフォリオ思考
- 長期の積立(例:低コストのS&P500/オルカン/FANG+等)は“守り”。
- FXは“攻め”の衛星ポジション。口座とマイルールを完全分離。
- 積立は自動化、FXは時間と型を限定——両輪でぶらさない。
(5)検証→微調整の“研究サイクル”
- 週末10分でスクショを10枚見返し、良否を○×▲でメモ。
- 改善は1回に1つだけ(ルールの過剰最適化を避ける)。
5. くろちゃん式ルール
- 取引時間:21:00–1:00(JST)
- 指標前後:30分ノートレ
- 足種:1H/環境:EMA20/80の傾き&位置
- 型:20陽包み買い/20陰包み売り/80反発二段上げ
- 損切り:包み足の反対側+α(=1R)
- 利確:1.5–2R(部分利確→建値ストップ可)
- リスク:0.5–1%/回、同時最大2ポジ
- メンタル:2連敗で終了、感情が動いたら離席
- 検証:毎トレードのスクショ+ひとこと反省(週末に一覧)
【注意(よくある“ギャンブル化”のサイン)】
・指標を見ずに“たまたま”入る/時間を決めずに見続ける
・損切りを広げて祈る・ナンピンで平均化
・ルールを毎回アドリブで変更/検証をしない
6. まとめ──市場はコントロールできない、ルールはできる
FXは投機の技術。だからこそ投資の作法(期待値・資金管理・再現性)で運用する。
“勝ちやすい時間と型だけを待つ”、“負け方を先に決める”——これがギャンブル思考を捨てる最短ルート。
免 責
本記事は一般的な情報提供です。投資判断はご自身の責任で行ってください。市場・制度は変化します。最新情報は必ず一次情報でご確認ください。


